株式会社グーフさまは、印刷をサービスとして提供するプラットフォームを展開するテクノロジー企業です。技術やサービスの標準化を目指す拠点として「goof.CAMPUS」を運営し、さまざまなハード・ソフトメーカーやサプライヤーと連携しながら、実務を通じた実証実験を行っています。
goof.CAMPUSはデジタル印刷機のみを備えた設備で、扱う素材や仕様も多岐にわたることから、一般的な印刷工場と比べて、製造工程や古紙を中心とした廃棄物の種類が複雑になりやすいという特徴があります。
近年は設備投資を進め、生産体制の強化を図る一方で、工場運営における廃棄物管理に課題を抱えていました。そこで同社は、この課題への対応策として新井紙材のサービスを導入。今回は、導入の背景と効果について、株式会社グーフ goof.CAMPUSマネージャーの近藤寛一さんにお話を伺いました。
デジタル印刷ならではの事業特性と背景
Q1:御社の事業内容と、goof.CAMPUSの特徴について教えてください。
当社は、従来の大量生産を前提とした印刷モデルとは異なり、インターネットと連携したデジタル印刷のプラットフォームを基盤に、必要な時に、必要な分を、最適な形で届ける印刷サービスを行っています。発注ロットや納期、在庫調整といった印刷利用者の負担を抑えながら、一人ひとりのニーズに合わせた印刷を効率的に提供しています。 goof.CAMPUSでは、こうした仕組みのもと、インターネットを介してシステムから自動で受注された多様な案件を、あらかじめ取り決められた仕様・納期に基づき、生産しています。

多い日には1日3,000件を超える印刷物を製造・出荷しており、印刷業務を支える“プラットフォームサービス”として機能しています。また、印刷物の中には個人情報や機密情報が含まれるケースも多く、廃棄物処理については、単に処理するだけでなく情報管理の観点も含めた対応が必要となっていました。
Q2:廃棄物管理の体制について、どのような課題を感じていましたか?
当社では、無作為に印刷物を配布するのではなく、データと連携しながら一人ひとりに最適化した印刷を行うことで、印刷の無駄そのものを減らす取り組みを提唱してきました。一方で、こうしたパーソナライズされた印刷物には、必然的に個人情報や機密情報が多く含まれるため、廃棄物の取り扱いには高い情報管理レベルが求められます。ISO27001(情報セキュリティに関する国際認証)を取得している企業として、廃棄工程においてもどのように処理されているのかを説明できる透明性が不可欠でした。しかし、現場で細かく分別や管理を行おうとすると作業負荷が大きくなり、実運用とのバランスを取ることが難しくなります。情報セキュリティとサステナブルな廃棄・資源循環を同時に成立させることは困難で、そのようなパートナーを探すこと自体が大きな課題となっていました。

スピード感と透明性を重視した提案
Q3:新井紙材に相談されたきっかけを教えてください。
知り合いからご紹介いただいたのがきっかけです。ちょうど監査での指摘もあり、廃棄物管理の体制を改めて見直す必要があると感じていました。「リーズナブルで、かつ柔軟に対応してもらえるところはないか」と探していた中で、新井紙材さんの存在を知りました。
Q4:提案を受けた際、どの点に魅力を感じましたか?
柔軟性とスピード感です。最初に現場の状況を見ていただき、そこからすぐに具体的な提案をいただきました。結果として、2週間後には運用を開始することができましたね。処理内容や回収方法、透明性の確保について、事前の説明が非常に具体的だった点も安心材料でした。

導入後の運用とコスト面の変化
Q5:導入後、廃棄物管理の運用はどのように変わりましたか?
最も大きな変化は、現場での仕分け作業が大幅に合理化されたことです。以前は紙の種類ごとに細かく分別する必要があり、実運用としては大きな負担になっていました。新井紙材さんの仕組みではこちらで細かな仕分けをしなくてもリサイクルが出来るように設計されている事で、現場の作業負担を軽減しつつ、リサイクル比率を高めることができました。工数でいうと、1日あたり30分程度の削減につながっています。また、回収頻度が安定したことで、工場内に廃棄物を溜め込む必要がなくなりました。特に機密書類については、以前は社内で保管し、まとめて持ち込んでいましたが、現在は週1回の定期回収に切り替わっています。
Q6:コスト面や管理面では、どのような効果がありましたか?
機密情報の廃棄コストやリサイクルごみの回収費用などを中心に、年間で約30万円の削減につながりました。また、処理証明書が発行されることで、ISO対応を含め、経営面・現場面の双方で安心感が高まったと感じています。
老朽化設備の処分にも対応
Q7:古紙回収のやり取りの中で、設備の処分についても新井紙材から提案があったと伺いましたが、どのような経緯だったのでしょうか?
工場内には、使われなくなった古い印刷機が残っており、スペースを圧迫していました。しかし、費用面や手続き面でどこに依頼すればよいのかわからず、なかなか処分に踏み切れない状況でした。
実際に別業者に相談した際には、処分費用として約150万円という見積が出たこともあります。そんなときに、新井紙材さんが古紙回収の際、「この機械の処分でお困りではありませんか」と声をかけてくださいました。正直なところ、「古紙屋さんなのに、そんなこともできるのか」という印象でしたが、何かあったら相談しやすい雰囲気があり、安心して話を進めることができました。

Q8:実際にかかった費用や対応スピードについて、どのような印象を持たれましたか?
対応も早く、説明も誠実でした。また、スクラップとしての価値を考慮し、処分費用と相殺する仕組みを提案していただけたことにも、納得感がありました。結果として、想定していたよりも大幅に低いコストで撤去が完了し、実質的な負担は数万円程度に抑えられました。
今後に向けた展望
Q9:最後に、今後の廃棄物管理についての展望を教えてください。
当社もサステナビリティに対する意識が高く、そうした点で新井紙材さんとは親和性があると感じています。会社としても、リサイクルや環境への取り組みに力を入れており、印刷物の紙の使用量に応じて植林を行う仕組みの導入や、物流を含めたCO₂排出量削減に向けた実証的な取り組みなどを進めています。
こうした取り組みを進める中で、廃棄物管理や設備処分にとどまらず、環境面でも新井紙材さんと何か一緒にできることがあればと期待しています。